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前回放送した「そして誰もいなくなった」が個人的良かった分、｢パディントン発4時50分｣は非常にあっさりしていたので拍子抜けであった。おそらく、かなり描写や内容などが抜けていると思うので原作を読んでみたい。個人的に好きな前田敦子が出演しているのは良かったし、エリート家政婦役とあまりイメージが湧かなかったので演技を見るのが楽しかった。

終盤まで、天海祐希の存在感が薄いな、と思って見ていましたが、事件をスカッと解決する様は本当にかっこよかったです。特に、バーで飲みながら、バーテンから巧みに情報を集めるところは、これぞ謎解き、と納得のシーンでした。犯人役の石黒賢さんをバッサリと断罪し、テンポよく、最後まで面白くみれました。

富沢会長が佐伯先生にむかってドクターバッテンとか、子供に早く死んでくれと冗談交じりに言われても動じずに僕は死にましぇーんとかちょこちょこ挟んできたのが面白かったです。子供が殺されても悲しんでいる様子がなかったし、様々な疑惑が広がっていったので推理も楽しめました。彩さんがいかにも重そうな石を一人でよく動かしたなとつっこみました。

面白かったところは、終盤に近い天海祐希が列車内の殺害シーンの再現したところです。すれ違う列車ないでの絞殺現場を、魚の骨が喉に刺さり石黒賢が喉を診る。椅子に座っててもいいようにも思うが、わざわざあたかも首を絞めてるように見せた事が、不自然でもありながら違和感なく見てしまってました。

並んだ隣の列車から殺人現場を目撃する、という設定が面白かった。普通キャスティングで犯人が予想できてしまうが、役者さんが豪華だとどの人が犯人か検討つかなかった。結構どの方でもあり得る俳優陣だったので。原沙知絵さんがこの役にとてもハマってたと思います。草笛光子さんはこの系統のドラマには絶対欲しい、が、役柄は西田敏行さんの役の位置のような古い洋館のお金持ちの未亡人で凛とした洗礼された御婦人というイメージでしょうか。お屋敷の中の古く豪華な雰囲気が良いですね。ただ特に女性陣の歩く靴の音は耳につきました。

このドラマの面白さはやはり並行して走る2台の列車で、殺人を目撃するという始まり方が面白いのだと思います。ただその後の展開を見てみるといくつか疑問点も出てきました。私が疑問に感じたのは次の2点です。

１.最初の死体が発見された時点で警察はなぜ草笛光子さんをすぐに死体の顔と面通しさせなかったか草笛光子さん（役名忘れました）が列車の中で殺人を目撃したことを言ったものの、死体が列車から発見されなかったことからその証言を信じていなかった警察がそれによる初動捜査の遅れを認めたのだからすぐに草笛光子さんを現状に呼んで「あなたが見た死体の人はこの人ですか？」の面通しをさせるべきだった。

２.あれだけ人の出入りがあるキッチンでどうやってほかの人に見られずに毒を入れることができたか犯人が料理の中に毒を入れるシーンがありますが、画面で見る限り限りなく人に見られる危険があった。

以上2点の説明があれば良かったです。

数々のドラマや映画で共演のある、豪華な俳優を多く使っている上に、アガサクリスティーの名作を日本に上手くアレンジしていて、懐かしい寝台特急が出てくるのも素敵に感じました。主人公の天乃瞳子を演じた天海祐希さんが犯人の佐伯慶一を、ゆったりとした口調で追い詰めていく所が、品があってとても良かったのと、草笛光子さんの演技力の高さが、日本版に変えていてもアガサ作品の雰囲気を醸し出しているのは凄く感じました。。

寝台特急で、女性を殺した犯人が誰なのかが、最後の最後までわからなかったのが、面白かったです。草笛光子が演じる天海祐希の義母が、並走する列車から、寝台特急の中でおきた殺人事件を、目撃していたといたところから、ストーリーが始まりどんどん引き込まれました。怪しいと思いながらも、石黒賢の殺人動機が意外でした。

前田敦子さん演じるあやが、名家である富沢家の豪邸に家政婦として潜入し情報を探る所がドキドキハラハラしました。そして、あやが得た情報をもとに天見祐希さん演じる主人公が事件の謎を解き、犯人を追い詰める姿が格好良かったです。豪華な俳優陣が参加しているドラマですが、華やかさよりも落ち着いた重厚な雰囲気で作られていたのが、アガサクリスティー原作の話とマッチしていました。冒頭の鉄道シーンから引き込まれる作りで、ラストまで飽きることなく見ることができて面白かったです。

アガサクリスティが大好きで、原作も読んだことがあったので楽しみにしていました。原作に忠実というよりは、大筋やトリックを参考にした別ドラマという感じでしたが、日本を舞台にしていたのでそれはそれで面白かったです。特に天海さんの役どころはかなり有能で、かっこよくて魅力的なキャラクターでした。